冬場のそっけない風景を彩る

20240124_冬場の被写体探し1

ミニマム写真って何?>

私が屋外のスナップ撮影で結構苦戦するのが冬シーズンです。とにかく色が殆ど無い枯野の風景ばかりの写欲をそそらない場面の連続で、そうは言ってもで出した以上たとえ1カットでもモノに出来ればの願いは誰しも一緒でしょう。最近YouTubeを視聴していて時々目にするチャンネルで『ミニマム写真(撮影)』という言葉を知りました。撮影に於いて当たり前と言えばそれまでですが目の前の被写体をどうトリミングして上手い魅せ方が出来るのかを常に自身に問い掛けつつアングルを決めていく訳ですが、ミニマム写真(撮影)とはつまり広い風景の中からある一部分を抜き出して所謂強引に作品化する手法と解釈もできます。

ただ個人的に思う事として一つ疑問点もあります。それはその切り取った場面に狙うに相応しいそれなりに表したい中身や意味が薄い事です。当チャンネル当事者の示す撮影例を伺うにつけそれはどれも通りすがりの「なんとなく」で撮影されたカットが並び映し出される被写体自体に私は全く魅力を感じませんでした。たぶん撮影されたご本人もこれはあくまで見本であって、写真にはこんな楽しみ方もありますよ程度なんだと思います。

さて本題に戻りますが、冬場の被写体は確かにそれをミニマムに捉えようとしてもなかなかどうして探すのには一苦労もふた苦労も伴う訳ですが、一見して無いモノに向かって如何にその魅力を上手に引き出せるかはその都度の極めて酷なせめぎ合いになります。そんなところから今回は新作タイトルの『にゅーとらる』及び次期タイトル用に撮り溜める(候補)撮影ホヤホヤのカットを織り交ぜながら、「冬場の被写体探し」計7点をご紹介したいと思います。

①、タイトル画像↑のこちらは文字が若干大きくて見づらく恐縮ながら、鬱蒼と群生する枯れたセイタカアワダチソウの胞子(綿毛)が強風に煽られて一斉に舞い上がった瞬間を捉えたカットになります。シャッターを切った直後私の方にその綿毛が向かってまともに食らった訳ですからいやはやえらい目に遭いました。荒れた冬特有の強風を可視化できたのではないでしょうか。


②、まだ写したてで確か今週の日曜日(1/21)だったと思います。自転車で10キロほど南下した山並みの裾野に広がる田畑の周辺に点在する農家さんの家伝いに移動する中でふと目に入った大量に散らばる黄色い実、たぶん柚子(ゆず)だと思います。自分らで使う分だけ集めて後の残りは収穫する事なくそのまま放置なのかも知れませんが、ここまで画面的に条件が揃ってバランスよく捉えられたのは幸運でした。撮れそうで結構見当たらないこの時期ならではの貴重な出会いだったと思います。
20240124_冬場の被写体探し2


③、日没から既に30分は経ったと思われる薄暗い時間帯に遠くを眺めれば染まる夕空を背景によく設備されたグラウンドの照明が点り始めていました。きっとこれからナイター試合もしくは練習なりが行われているのでしょう。手前で陰る家並みからこの地域の生活感が伝わってきます。冬の空は空気が乾燥し易く申し訳ない程度に浮く雲と相まってしっとりした情景に仕上がりました。
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④、やや遅い昼食を済ませて古くから稲荷神社で名を馳せる笠間市街地を散策した時のカットです。この日は雲が厚く概ね曇天で条件は最悪でしたが、それでも時折僅かながら日差しが覗く場面も何度かあってその一つがこちらになります。湿気を含んだ光の周辺にはモヤが立ち放射状のフレアが下方の山並みに沿ってダイナミックに降り注いでいます。のちの編集作業で周辺を若干暗く焼き込んで光爆を強調してみました。
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⑤、実に優美なフォルムが印象的な白鳥のシルエットに写せたと思います。モロ逆光状態でそれも強烈な水面反射が伴う悪条件ながらその辺は手慣れたもので、まずは予め水面を移動する白鳥にピントをロック、私の日頃の設定は絞り優先オートでレンズ付け根のリングに露出補正を割り当てている関係でピントロックとほぼ同時にそんな露出補正リングを回してリアルタイムで調整できます。自分なりの適正値をどこに決めどのタイミングでレリーズするか、基本一発勝負が多いですね。
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⑥、田舎道を明確な当てもなくただ漠然と移動していると突如猫の居るこういった奇跡をモノに出来たりします。何故か玄関口に置かれた古びた折りたたみ椅子にちょこんと日向ぼっこでしょうか、1匹のトラ柄猫がのんびり佇んでいました。この家の飼い猫なのかそれともたまたまその敷地に入った野良猫なのかは定かではありませんが、だとしてもいつも立ち寄るそんなお気に入りの椅子なのでしょうね。この場合は画面に占める手前の軽トラの分量は重要ですがプライバシーの観点からナンバープレートを外す配慮は欠かせません。
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⑦、今回最後に紹介するこのカットは薄暗い杉木立を突っ切る小道を自転車で走行しつつ手ブレ覚悟の片手撮りで捉えています。おおよそシャッター速度は30分の1程度だったと思いますが、率直にこれを行ったり来たり繰り返して数回チャレンジしています。5、6ショットの中から偶然現れたブレ感の面白さと線状に散りばめられた光の粒がなんとも美しいです。写真ならぬどことなく油絵風と言いますか印象派の画家が描いたようにも見えて当出来栄えには殊の外満足しています。撮影以前にこの場面でどう写したいかどんな仕上がりになるかが思い描けないと単に素通りして終わりです。
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感想>

如何でしたか?冬場の色気の少ないシーンばかりとは言え工夫次第また偶然の出会いを見逃さず自分なりの視点をそこにどう注ぎ込むか、撮影経験はより多い方がそれだけチャンスをモノにできる可能性が高まる訳ですが、もちろん答えは一つではありませんし撮り手の人生観や感性に大きく左右されると思っています。要はその画を観た第三者にそれこそ『いいね!』されてナンボであり、普段から適当なミニマムだらけに陥らないよう常に心掛けること、そうすれば写真を撮る行為が更に味わい深いものになっていく筈です。


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写真家・CGクリエーター:石関ハジメ


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