今度のZは見逃せない＞
直近その先陣を切る形でZfc並びにやや上質なDfが既に市場投入されている中言わば時代を逆行するおよそ８０年代前後によく見られたクラシカルな格好を模したミラーレス機のカテゴリーとして今やニコンの中核を成すであろうZシリーズにこのほど斬新フルサイズフォーマット機『Z f』（上掲画像）が新たに加わりました。
発売直前の現段階の市場価格はボディのみ３０万円、４０ミリ標準レンズ付きのセットで３３万円（↑上掲同じ）とアナウンスされているようですが価格帯としては公開されるスペックなど各部の進化ぶりからもお分かりのように比較的リーズナブルな位置付けに見受けられます。発売予約は明日の２２日午前１０時とありますので突然の供給不足に陥る可能性は今回も避けられそうにありません、私はそう予想していますが果たしてどうなりますか。
◉案の定予約日から僅か三日後に早くも供給不足の可能性が告知（９／２５）されしました。想像するに単なる需要過多というよりも喫緊ソニーやパナソニックなど他社の新機種導入の動向から急がされたといいますか、最低限設定されるべき必要な台数が揃えられなかった側面が大きいように思えます。
やはり設定価格にもよりますが最近出てくる概ね
フルサイズ機では安くても４０万円台、高いものでは８０万円の値をつけている場合が多く自ずと購入者が限られる訳なので初期ロット当然そこに見合った控えめな生産数というのが実情でしょう。ところがいざ市場投入してみると他社もそうですが意外や意外思いの外需要が当初の予測を遥かに超えている事が多いように感じます。
顧客にすれば現在手持ちのカメラよりも魅力と思えばすかさず交換してしまえという心理が働きます。今だと個人でインターネットを利用して気軽に転売できる仕組みが充実している環境も勿論後押ししてくれる筈です。であれば追加投資は最小で済む訳なので乗り換え需要というのでしょうか、登場しては即座に品薄になるというのも頷けるところです。
今機種についても買い頃感のある３０万前半であればまさか殺到しない理由が見つかりません。あの
ヘリテージデザインは往年の
ニコンらしい如何にものカメラであり最近よく見かけるライカを模したような妙に角張ったボディーに見慣れている自分としては今回投入される
ニコンZfはそれこそ長く所有していたいと思わせるだけの魅力に溢れていました。
アナログ感が醸し出す魅力＞
スペック自体も同シリーズで頂点を極めるZ9またZ8譲りの同じ画像エンジンが搭載され、いやそれ以上の性能を発揮してくれそうな後発機ならではのセッティングも目立ちます。特質すべきは何と言ってもこれまでにないほどのスマートなボディの薄さです。かつてのFM2やFE2といった
フィルムカメラに肉薄するほどに違和感がなくなりました。見た目としてグリップを掴む感触はこれまでの機種に比べて格段に向上していると思われます。
※別途クリップ力を更に高める補助アタッチメントも併売されるようです。勿論旧レンズの装着を可能にするFマウントアダプタも用意されます。
ニコンとしてはやはりカメラが
クラシカルを謳うに当たって欠かせないと思ったのか今回のこのZfは本格
モノクローム撮影を可能にしました。ダイヤル側のクリック一つで容易にモノクロ撮影が楽しめるという事で撮影の楽しさが更に広がった形です。面白いもので過去の
フィルムカメラは被写体を眺めるファインダーが光学式一本だったので装填がモノクロフィルムであろうと覗いてはカラーで確認していた訳です。
ところが
ミラーレスカメラではファインダー（背面の液晶画面含む）自体がモノクロに切り替わるので光の捉え方が一目瞭然で狙う被写体の明暗を探る上で非常に有利となります。ペンタックスまたライカの機種では一部モノクロ専用機というものが存在しそれなりに購入者は居て
ニコンは所謂ニッチと言えなくもない敢えてそこに目をつけたのではないでしょうか。
カメラ上面画像（↑参照）を見る限りこれがデジタルカメラかと疑いたくなるほど時代を遡った余りに
フィルムカメラとしか見えないそのダイヤル類が蔓延るデザインは見事です。ファインダーを覗かなくとも上部から現在の設定値が速読でき事前チェックに迷う事はありません。結局写す機材とはこうあるべきという基本を改めて教えてくれるカメラ、それがZfの完成度でありカメラが目指すべき本来の形とそう思います。
発売時はブラックの一色のみとはいえ売れ行きやその後の要望によってはクローム仕立ても加わるかと思いますが、フィルム時代のクロームと違って最近のカメラは何処かプラスティックを塗装したかのようなチープ感が強く私はどうしてもブラックに落ち着きます。手脂汚れも残りにくく街中スナップなら絶えず服装に溶け込んで黒の方が断然目立たないです。需要もこちらの方があるでしょう、きっと。
しかし何でしょ、ここほんと引っ切り無しに次々と各メーカー共に（高額な）新しいカメラが登場しては頭の中が混乱しています。本体だけで一台数十万円もするこんな高価なカメラを買う人ってどれだけ居るのか？レンズなどカメラよりも高価であれば何だかんだ最終的に２００万円は投資してしまいそうであり他人事とはいえ余計な心配に駆られます。殆どの人が別にこれで食っている訳でもなくほぼ散財なのですから寧ろいいご身分だなと羨ましくもあります。
一体そんな高価な機材でどんな被写体を追いかけているのでしょうか、身内の記念写真？よく見かける野鳥？どうでもいい近所のスナップ撮影？たまの旅行に持ち出す？モデル撮影会やら仲間へのマウント用？未使用転売目的とかカメラ集めそのものが趣味とか、その辺も凄い投資術と言えますが格差が依然として拡大する不景気のご時世とはいえまあ生活水準は人それぞれという事ですね。
そこで私は訴えたい！何でここ暫くずっと高性能コンデジ出てこないだ！もうそろそろソニー超えの凄いの登場してくれ！ちっさいカメラ大好きなんだ！です。
コメント