そこそこ『杉林』コレクション


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杉林は神秘の宝庫>
季節はにわかに本格的な春の様相を呈してきました。郊外に赴けば道すがらに梅や桃の花、所々に菜の花畑の黄色い絨毯が一際目を惹きます。やや今年は早いと聞く桜の開花ですがこちらもちらほらと花を咲かせていたりします。そんな風情はどの方にとっても心癒される情景に違いありません。

身近とはいえ自転車を漕いで行ける範囲を散策する中で結構出くわすのが杉林です。田畑の淵の細い道いわゆる農道を挟んだ反対側は大抵が杉の木々に覆われ、かなり奥まで深々と広がっていることに気づきます。個人の所有かどうかは不明ながらもかつて人が植え替えた林とは思えないほどに中は鬱蒼としておりおおよそ手付かずのまま漠然と残されて今に至っていると思われます。

最近の撮影取材はまだ寒い季節もあって比較的日中に出だすことが多く朝特有の光の絶妙な場面にはご無沙汰であり、もうそろそろ早朝のスタートがあって然るべきと思いつつやや気もそわそわしている時期に差し掛かっています。今回は思いの外趣向を変えまして皆さんの住む地域にも当然存在して日頃から目にする『杉林』の私がこれまで記録してきた中から数点をセレクトしご紹介したいと思います。

① 最上部のタイトル画像は日の出直後、早朝6時ごろだったでしょうか、冷気をまとう杉木立の間からまるで突き刺すような眩い日差しが強烈です。やや望遠気味にレンズを繰り出して絞り開放で捉えたことでピントが浅くどこかフワッとしたムードが漂います。撮影したというよりは直に網膜を通して見る生々しい光景にも思えてなりません。



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② 斜めに差し込む朝日の極端な陰影色が鮮やかな杉林が恰もおとぎ話の一場面を想起させます。陽の当たっている部分は暖色、日陰がブルーに染まる現象は特に紫外線と赤外線が極度にせめぎ合う早朝や夕暮れ時が主でしょうか。寒い時期にはその傾向は顕著で勿論同条件と共に朝靄が立てばフレアが際立って更に神秘的になります。



20230326_杉林3③ 住宅街の中心に残るまさに鎮守の森ですが、朱色の屋根が印象的な無人の神社がぽつんと建っていました。日中陽が高い時間帯であれば一見して普通の建屋で興味も湧かない訳ですがこれが日没後残照に浮かび上がるその姿は如何にも神がかった存在のような佇まいを魅せます。撮影にあたっては最早手持ちでは限界とも思えたかなり低速シャッターながら運良くピントが来ていました。神のご加護でしょうか。



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④ こちらのカットもご覧の通り同様にランダムに立ち並ぶ杉の林で捉えた一風不可思議な光景になります。画面中央には既に廃車になって放置される軽トラックで、多分ですがここの地主が物置がわりに今も使用している気がします。実はこの場所、椎茸を栽培している畑なのです。目を凝らせば周辺にさりげなく斜めに立てかかるクヌギの丸太?が折り重なっていることが確認できます。ピンポイント的に部分を照らす夕陽の赤が演出に一役かっています。



20230326_杉林5⑤ 冬場の以って早朝の森や林ではそれなりの絶妙なドラマが比較的頻繁に展開されます。日差しの落ちる地点に普段通りレンズを向けてただ撮っただけでそれが何を言わんか風の作品になってしまうほどです。その中心に主役が居ないがために寧ろ想像力(思考力)は掻き立てられます。伝えるという観点からつまりは背景としての仕事(ムード作り)をしっかり賄ってくれていると言えばわかり易いかも知れません。この場面をどう解釈するかはその目的次第なのです。



20230326_杉林6⑥ 過去に当ブログでご紹介もしていましたカットかと思います。個人的にはそれなりに気に入っていて偶然居合わせた自転車の二人組が実にいいタイミングで捉えられているおこがましくも見事な秀作と言えます。そもそもこれは雪が降った翌朝であり現場のシチュエーションからも早々頻繁に撮れるしろものではないでしょう。兎に角残念なのはそこに人が居るというだけの理由でストックフォト素材としては何かと肖像権が絡んで使いにくいのが難点です。代理店3社中2社は預かりませんでした、実に勿体無い。



20230326_杉林7⑦ 今回の『杉林』セレクトの最後になります。ご存知の通りここ暫く取材と言えば自転車移動が定番となっている訳ですが、幅のある大ぶりな自動車と違い不意に運よくこのような場面に遭遇した際に直ぐにその足を止めては小脇からカメラを引き出すや速写が可能なのは自転車もしくは徒歩に軍配が上がります。当シーンについて言えば見てこの取り合わせは滅多にお目にかかれない奇跡かも知れませんし加えてこの白鷺は野鳥の中でもとりわけ警戒心が強い鳥なのでそれこそ咄嗟の判断が功を奏すると言えます。


合計7作品を見てきた訳ですがどうでしたか?日ごろ見慣れた半ばどうでもいい杉林ながらその季節時々のタイミングによっては驚きの出会いを提供してくれる貴重な『ワンダーランド』と私は称しています。過去の数あるスナップ写真のタイトル群中には今回ご紹介していない魅惑の杉林がまだまだストックされています。宜しければこれ機会に以下のDEGIGA.JPアーカイブサイトまで是非遊びにきてください。



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写真家・CGクリエーター:石関ハジメ


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