新作に乞うご期待!先週でしょうか、「新作云々の公開を控えており」というようなお話もこのブログでしておりましたが本日その予告第一弾をご披露させていただきます。上掲画像でお分かりのように細い隙間から顔を覗かせる淡いトーン構成の中四角いオブジェ上で思案する白い人物画像に不思議なムードが漂います。
右の赤い『D』の文字はご存知いつもの
DEGIGA.JPブランドマーク(CI)になりますが、その正反対側右隅に、『?』。さて何と読めますか?
予告一発目から詳細内容を暴露先月既に代理店一社(
イメージナビ)さんで先行販売されていますあの『
ILLUSTONE(イラストーン)』というイメージがふと思い浮かんだでしょうか。こちらのタイトルはスバリ『craftone(クラフトーン)』になります。という事は上記タイトルの続編?と聞こえて当然とは思いますが、実は見え方に相当な差異があります。ご覧の通りまず光を回した立体描写である事とコントラストと色調を極めて抑えた仕上げが見て取れる筈です。
つまりはタイトル名の出だしから今回目指したのが『クラフト』タッチのトーンという訳です。前回が『イラストタッチ』であり謂わばタッチ=『tone(トーン)』で繋げたダジャレ的な流れで付けたというのが正直なところです。いつもだと今回ほど一発目からハッキリ見せた予告編はありません。皆さんもこの一画像で大体察しはついたと思われます。
カメラによる人物撮影が困難であるがゆえに3Dフィギュアで攻めるしかないのが実状でモデルに様々なポーズをとらせてすいすい撮れるカメラマン環境とは違い確かに苦しい立場ではありますが、むしろ実物では叶わない架空が生み出す不可思議な面白さと生成時に於ける表現領域の広さ、何と言っても肖像権に抵触しないというのが最大の武器といえるでしょうか。
それでは今回はこの辺で、予告第二弾もご期待ください。
フォトエージェンシー業界ピンチかもさて話は変わりますが、ここ最近の販売代理店の経営体系がより一段と様変わりしているように見えるのは私だけでしょうか。お恥ずかしながら私に限って言えば去年一昨年と年を経るに従って売り上げは徐々に降下し続けており、過去にここで常に悲鳴をあげ訴えている言葉に「超低空飛行状態」がありましたが、極論で言えば昨年暮れごろを境にもはや墜落よりややソフトランディング的な『不時着』という感は否めない状況になったでしょうか。
この大方の要因としてまず考えられるのが未だ癒えない不景気であり、広告のWebへの急速なシフト、そこに来てマイクロや大手も参入したサブスクリプションなど超低額販売施策が当たり前という絶えず打ち寄せる大波が重なった事は確かです。ただ果たしてそれだけでしょうか。
私の作るCG及び実写素材は毎月売れる内容にそれほど偏りはなく都度万遍に散れているにも関わらず預ける大手のどの代理店も合わせたように販売点数が一様に低下している現状から鑑みた実体として「全体のパイ(客数)が小さくなった事で業績の悪化が顕著になった」表れがこのギャランティー低迷の最たる原因と今は受け止めています。(大手一社集中でもなく作品内容でもなく単純に買いに来なくなった最悪のパターン)
素材の入手先があまりに増えた上、タダ出し当然のところからインスタ画像の販売会社に至るまでその分散は今や多岐に渡りまた、それなりのビジュアルを直接デザイン事務所自らが特写ないしは知り合いに頼んで撮ってきてもらうなど自由度の幅が広がったその気軽さが業界に於いても一般に抵抗なく現場の若返りも手伝って好まれてきた事がお客さんの減少に拍車をかけているように裏付けられますが如何でしょう。
マイクロも国内老舗大手共に利益率が相当に低迷しているのではないか。畑違いの強引な部署替えや更なる業務の効率化を狙った半自動化の推進による人員削減(リストラ)等々で代理店現場は今まさに混乱を極め就業の先行き不安などから不平不満が各部署単位で頻発し、外からではおよそ推し量れない社内トラブルがそれこそ日々繰り返されているように思えてなりません。(保身のために上司に迂闊に物が言えない境遇と葛藤)
どうなる契約作家面々の未来となれば流石に大手とはいえ何がしかの業務改善が急務となり、殊更その反動が素材を提供している現契約作家諸々カメラマンたちに及んで来ると見る向きもあります。巨大な老舗総合フォトエージェンシーともなれば抱える在庫点数が億単位となる中で大抵の素材は溢れるほどに取り揃っている訳なので、つまり担当者のより少人数制とその人選によっては今後預け入れされる作品の良し悪しはある程度どうでも良くなりセレクト時の取り捨て選択がかなり乱暴に扱われる可能性も出てくるという訳です。
これは非常に懸念される状態であり契約者の一人として相当に憂慮せざるを得ません。去年暮れにアマナさんから突如RF-EX製品(一社独占)すべてについて当社が持つあのマイクロストック同等の低額販売の『For You Images』部門に移行したいという趣旨の追加契約書類が届きました。この事からも現在の懐の厳しさと世の中の変化という追従せざるを得ない危機的な外的要因がつぶさに察知できます。
因みに上述の契約について私としては非協力的で大変歯がゆい訳ですが、まあ価値観といいますか他にも色々と思うところはあります。何はともあれ一点の売値3万円が2500円(最大)こちらの取り分1250円以下で売買されるというのがどうにも納得いかなかったので今回はお断りしました。
『みんなが笑顔』になれる体質改善の時私が期待したいのはやはり新しい販路への早急なシフトとその改革だと確信しますが、ただそれが果たして私達作家集団をしっかり支え守り得るのか、残念ながらそれは殆ど期待できないと思われます。会社が大きくなるにつれ経営者は現場を忘れいざという時対処が後手に回る事がしばしば起こります。特にホールディングスが存在する事業形態では経営サイドが気になるのはあくまで数字であって株価への影響をできる限り最小に抑えたい、そしてこれ以上身銭を切りたくないがため状況によっては不利益部門の処分を短期で行う場合もあるでしょう。
高尚なストックフォト分野がそれこそ外資からのM&Aもしくはマイクロ関連にでも売り渡される事があればはっきり言って絶望です。私のこれまでの努力辛抱のすべてが終了するといっても過言ではありません。さて今年がどんな変革の年になるのか悲痛な面持ちと残されたほんの僅かな希望を携えもう少しだけ見守っていこうと思います。
もう一度上掲画像をご覧ください。どうするべきか彼は今相当悩んでいます。

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