ストックフォトが広告素材の助っ人役として世に登場してからもうしばらく経ちます。最初は大判カメラで撮影した画像素材がメインでしたが後にブローニー判サイズやスナップ撮影のし易さから35ミリ判ポジを預かるエージェンシーが主流となり、2000年初頭にはデジタルデータへとその役割も大きく変貌してきた訳です。
今や高性能高画素を誇る撮影機材が手軽に使える時代を迎え猫も杓子もストックフォト家業を楽しめるようになりました。コツさえ掴めれば結構稼げてしまう面白さからでしょうか、ここ最近超格安販売が売りのマイクロストックなる外資系エージェンシーも登場する中、超初心者作家も参入するという本末転倒のような状況がもはや当たり前にさえなりました。
さて、そうなると撮影するテーマやカテゴリーなど同じものが瞬く間に飽和してしまう結果となり、購入側からすればヒット数があまりにも膨大でセレクトにも困惑する事態に。更に問題なのは、売る側も買う側も結局誰も儲からないという負の連鎖に陥ってしまった事です。
元々低価格なので多売れしても利益はほんの僅かで仮に500点の販売で2〜3万円程度とも聞きます。月平均で換算すると一般的な大手代理店と比べその差は50分の1ほどです。現実を直視して冷静になればマイクロストックで何とか生計が立っている人というのはほんの一握りであり小額の趣味止まりがいいところです。
私の現状で言えば勿論マイクロの影響はあると思います。個人でウェブ制作を請け負っている方からすれば、受注額が低い場合など少しでも安い方が有利な訳で、安い方向へ流れるのは当然でしょう。
そんな低額コンテンツが当たり前の昨今ですが、過酷な低価格化路線から即刻脱出が必須である事は周知の通りです。そうなるとやはりオリジナル画像制作の受注は確実に必要になるでしょう。画像のみならず動画素材制作も外せません。
たとえ不得意であっても動画はネット広告の進化とともに今後更に必要なアイテム(コンテンツ)になる事は明らかですので、確実に身につけなければならないでしょうし、でないと生き残れないかも知れません。私はそう考えています。
今日はやけに真面目な話をしっちゃったな。
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