ストックフォトに於ける3ナイ問題

ストックフォト検索に於ける3ナイ問題

新作完成!

今月に入ってすぐ新作のCGタイトルが完成したので契約する各代理店(ここではプレミアストックフォト大手)に早速送ったところでありますが、今回は特別に先行公開という形で近日当ブログ内で発表を予定しておりますので是非ご期待ください。

現在メインで作品を預け入れしている代理店さんは3社。中でも先日関西の企業に譲渡され名前をデータクラフトから改名して更に活気付くイメージナビさんは比較的短期で審査を済ませ、私に関して言えば概ねほぼ100%の実績でお預かり頂けているので大変ありがたい訳ですが、まず他社移籍直後からサイトの大幅な改変が行われ作品納品は郵送(多くは宅配便)からネットによるアップロード形態へと進化を遂げました。

そのような施策が功を奏し審査は極めてスムーズに運んでいると思われます。最近ではあのマイクロストックを主とするアマプロさんを多く引き入れており連日新作ラッシュに沸いている事もサイトトップページでつぶさに確認できます。ピンキリの傾向は否めませんがそれでも可能性を秘めた新人発掘には尽力しているなと感じます。

やや話は逸れましたが、つまりそんな状況からこちらのイメージナビさんが何と言っても他2社の筆頭でサイトアップされると予想されるので、そのタイミングを見計らって今回の新作をご紹介できればと考えています。

さて、上の画像ですがそのコピーから何を想像できますでしょうか。正直私がこのところ最も気にかけている所謂『3ナイ問題』がそれです。ネットで調べものがあればまず先に上部の検索フォーム内に目的に関するキーワードを書き入れる事から始める訳ですが、ストックフォト検索もほぼ同様の操作が基本である事は何方も当たり前にご承知の事と思われますし、そうでないと何も始まらない訳です。

しかしこの検索方式には苦手とする問題点が幾つかあります。人が瞬時に思いつく言葉などそう多くはなく大抵の場合ありきたりな単語を並べがちです。すると検索でヒットする画像(動画)はよく見かけるいつものパターンで概ね埋め尽くされる事になります。探す側は「もっと違うものないか」と毎回頭を悩ませる訳で、多少変えた言葉を入れるも突然ヒット件数(ページ)が激減なんて事が頻繁に起こって当然ながらお目当の画像はその中には存在しない場合が殆どだと思います。

そして付け加えるならば、皮肉にもそんな検索に比較的多く引っかかる素材というのが『最近よく売れている』や『新作』、そして数の原理から『大量入荷した法人素材』であり、真に求めているものがヒットしているかは甚だ疑わしい訳です。中には登録者名を変えて複数登録しCDROM製品をばらし組み替えてあたかも全く違う新作素材のように見せかけている業者も居て現在の預かり基準の目に余る荒廃ぶりに怒りさえ感じます。

似た検索キーワードを紐つければヒットに集中してページを埋め尽くす事に無理はありません。ずるいといいますか狡猾といいますか詐欺といいますかサイコパスといいますか、代理店としては公正にしてもう少しその辺は厳正に取り締まって欲しいものです。

何しろそんなこんなの存在が続けば探している側は気力も誠意も失くし同様素材の羅列にページめくりにも疲れ結果惰性で選ぶ傾向も一段と危惧され『見つけない』『感じない』『使わない』の3ナイ問題にズルズルと引きずり込まれていく事になります。

ストックフォト検索に於ける3ナイ問題の説明

見つけない:
上記の内容からユーザーの求めとかけ離れた検索プログラムの現構造が、見つけたいとする本来あるべき探求意欲を悉く削いでいる。

感じない:
時間の制約や請負費用の現状に際し一見すると別ジャンルでありながら、そんなイメージ素材から閃く思いがけないアイデアやイマジネーションが湧かずクライアントへの提案の機会を喪失し毎度お馴染みのオーソドックスかつ差し障りない一辺倒な解釈で素材選択しようとする傾向が強くなった。

使わない:
大口顧客案件の減少から低額素材に偏りがちで日増しにその流れが加速しつつある中、そもそも予算が頭打ちなので請負当事者が手持ちの有り合わせで済ませようとする心理に陥り易い。

流石にこの事が全てに当てはまる原因とは言い切れませんが、確実に含まれるであろう懸念材料である事は疑いようもありません。実は先日ある案件でのアートリファレンス(現素材の要素を元に関連作品を制作するための許可)の問い合わせを頂きまして勿論即決で快諾いたしました。その素材は相当以前に預け入れしたRM(ライツマネージド=独占販売)形式のCG画像で、今では細密にキーワード検索してもまずヒットされないものでした。

大手企業の広告案件という事から当社の広報部もしくは大手デザイン事務所なのか、それでもかなりシビアに検索されたのだろうと推測できます。これこそ素材選びの醍醐味であり、まさにピンと来るような驚きの出会いがあったに違いありません。代理店では自動検索と合わせて人海検索も併用しているそうなので、その辺りが発見するに当たって妥当な線かも知れません。

まさかそのために検索サービスに多人数の配置は過大な人件費など現実とは思えずテクノロジーが進化した今も依然としてそう言った適切な検索システム構築への難しい面は拭えません。

もしもここで一つ決定的な打開策があるとすればもっぱら世間一般で言われる真の『景気回復』なんでしょう。企業は内部留保、下請けは疲弊、労働者がブラックや低賃金の非正規と派遣ばかりでは景気が回復するはずもありませんし、その謂わばデフレのつけがこの私のような個人事業者を直撃していると言えます。

兎に角絶望の『3ナイ問題』を少しでも払拭できるよう代理店さんの今後の更なる画期的な知恵に期待したいところです。

因みに今回使用した画像素材はタイトル『文字乗せEX』からの抜粋で、スマートフォンのネットワークするイメージ画像になります。ダークの空間に文字が実に乗せ易い逸品と言えます。機会に応じて是非ご利用頂ければと思います。以下リンク先より詳細が確認できます。

→DEGIGA.JPサイトでタイトル『文字乗せEX』をチェックする。


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写真家・CGクリエーター:石関ハジメ


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