



本日まずは、あの初の直販素材製品(兼売)『道草シリーズ全四部作』についての最新情報から始めたいと思います。こちらの製品は残念ながらまだ一度も通販されず極めて予想に反した推移を辿っている訳ですが、それでもここ数ヶ月の間に既に預け入れを完了した代理店サイトでは程なく掲載済みの作品の幾つかがポツポツと売れ始めております。
やはり日本最大手が窓口になるとこういったダークイメージであっても何処ぞに使い道を見出される形で需要が生まれ易いのだなとつくづくそう思います。ご存知の方もいると思いますが、私側の通販では簡単カード決済を取り入れてできる限り迅速安全をモットーとして準備しているにも関わらず、一向に実績のその気配は微塵もありません。DVDでまとめて各タイトル共に100点超収録なのですから後でガンガン使えて大いにお得なのは明確なのですが実に不思議です。
兎に角は実績信頼と既に契約済みの代理店でのお手軽さに人は集中してしまうという事なのでしょうか。決して通販を諦めた訳ではないので今後新たなシリーズの構築の際は改めて挑戦して行こうと思っている今日この頃です。さて次回作は何にしようかな。
まあそれはそうとしまして、このほど遂に代理店大手3社全ての販売ページへとダイレクトでリンクする『直リンボタン』が道草シリーズ全てのサンプル画像下部に設置を完了しました。
他の作家作品に目を止める事なく一気に目的画像に辿り着くメリットをこの機会に是非ご体験頂ければと思います。ただ、もしもお好みの画像素材が契約代理店に預け入れされていない場合は当サイトの『
CONTACT』ページに詳細が書かれておりますので、別途ご注文の取り計らいは十分可能です。関係する代理店窓口までお気軽にご連絡ください。
→DEGIGA.JPサイト『DVD直販』ページで各作品タイトルの直リン状況をチェックする。
さて話は変わりますが、皆さんもよく聞く国内最大手代理店のアマナイメージズさんについて少し書きたいと思います。私は当代理店にもうかれこれ30年以上お世話になっておりまして始めた当初今で言うCG制作はアナログ撮影を多重露出やポジ合成して仕上げていたものです。当時はまだ供給が極めて少なかった時代であり預け入れについては結構優遇されていた時期でもあります。つまりバブルだった訳ですね。
適当に撮ってきた海外スナップに絡むイメージ素材など当時は飛ぶように売れて一度の海外取材で3回もの渡航が可能なほど稼がせてもらっと事もしばしばありました。あれから10年、突如デジタル素材の波が押し寄せてあっという間にその稼ぎは短期で干上がっていきます。慣れないパソコンの導入やらフィルムスキャナーの活用を経て今や高精度のデジタル制作がいとも簡単に、そしてその事から価格破壊と価値喪失の元凶ともなったアマチュア参入のマイクロストック販売も同時多発的に市場を思いの外席巻しました。
実は最近一気にCG素材作品を2タイトル合わせて584点余りをRF-NE(非独占のロイヤリティフリー)形態で国内代理店3社に預け入れした訳ですが、早速上述のアマナイメージズさんよりセレクト完了のお知らせがメールで送られてきました。私としては市場調査など念入りに調べ上げ細心の注意を払いつつ精度品質はそこそこに仕上げたつもりでしたが、驚いた事にそのセレクト結果は散々なものでした。
お恥ずかしいながら預かり点数は2タイトル分合計で僅かに59点でした。アマナさんといえば審査が厳しいと巷ではよく話題になっているようですが、まあ私のそれ以前の預かり点数がよかったとも言えませんが確かに冒頭の『道草シリーズ』はその理由も頷けるところで同様に点数は極小でした。しかしながら一種個性を発揮し易く敵も限られるCG分野に関しては広告素材として結構な活躍が期待できる製品ラインと思っている私にとっては今回の結果にことごとく失望させられたと言っていいでしょう。
これは代理店さんの姿勢といいますか勿論直近の営業方針な訳で、「売れにくいものは排除する」の目的が以前に比べてより顕著且つ厳密になってきている証拠とも取れます。やはり天下のアマナさんのイメージを損なわず常に先頭をキープするにはその使命感も伴って酷な判断もいたしかないという事です。もうしばらく前から安売り製品と所謂既存の高価なプレミアムストック製品との垣根は曖昧になっている昨今に於いて過去の常識や期待は通用しないといったところかも知れません。
それではそういった厳しいセレクトの裏には作家に対して一体どんな要求が込められているのでしょうか。プラス思考で判断するにそこは結構重要な部分だと思います。以下に箇条書きで簡単に書き出してみましたのでストックフォト制作に関わるご自身との比較も兼ねてお読みください。
審査で落とされる主な理由 ※順位付けではありません。
01. 作品の狙い目は分かるが、正直そこに需要の動きを期待できない。
02. コンセプトの内容が平凡かつデザインが古臭く当社に似つかわしくない。
03. 既に似たような素材が当社に溢れかえっている。
04. 精度がマイクロストック製品と拮抗するので高値が付けにくい。
05. 他社と並行する預け入れ製品(RF-NE)には概ね魅力がない。
06. かといってオリジナル(RM,RF-EX)だから有利とも言えない時代。
07. 時代が求めるリアルキーワードにマッチしていない。
08. 現在は当社のマイクロストック部門への在庫獲得を最優先中。
09. マーケットの変革によるストックフォト業務のスリム化と一部縮小。
10. うだつの上がらない契約作家の体裁のいいリストラ。
こんなところがふと頭に浮かびましたが、流石に最後の10は勘弁して頂きたいですね。如何でしょうか。思い当たる節はありましたでしょうか。ならどう攻略するか、生き残りゲームは益々過酷さを増していると言えます。
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