今どきの宇宙進出構想を聞けば決まって無人衛星を飛ばして観測可能な距離にある惑星を探査し、そこに地球外生命体は存在するのかみたいな話が大半を占めます。先日も木星軌道を回る衛星の一つ『エウロパ』の地殻内に広大な海が広がっている事があのアメリカ産宇宙望遠鏡『ハッブル』の観測でほぼ明らかになったと報道されていました。
まあそんな事ぐらいでも相当な驚きになるのか私自身は以外と冷静でむしろ白けた感は否めません。数日前にNASAが「重大なお知らせ」と予告していただけに、拍子抜けされた人はかなり多いと思われます。だってその話はすでに至近距離で飛ぶ観察衛星の画像で既に知っていましたから。
さてここからが本題です。上の画像を見れば一目瞭然でしょうが、これこそが未来の宇宙開拓と言える代物です。今も上映中なのでしょうか、当時絶賛されあのCG技術を極めたとまで言われるSF巨編『インディペンデンスデイ』の続編で『同・リサージェンス』が上映直前にかなり話題になりました。
今回は前回戦いに敗れた同じ宇宙人軍団が再び地球を我が物にとリベンジしにやって来るというお話ですが、その中で重力を操って都市の一部を破壊するシーンが出てきます。まさに反重力技術のなせる技ですが、もしもあの様な理論を確立する事が出来ればこの世の中は相当に様変わりするであろうと容易に想像できる訳です。
地球の中心に向かう適度な質量バランスのお陰で私たちはこうして立っていられるのですが、この強大な重力に人類の科学力を持ってすれば強力な反重力を生み出す事など将来に渡って決して不可能とは言い切れないと考えます。もしもそんな夢の力を手にする事ができた暁には、奇跡の素晴らしい夢の舞台が待っているのです。
まず私が勝手に構想した「グラビティーコントロール航行プロジクト」がそれです。松本零士原作の『銀河鉄道999』を思い起こさずに入られません。とにかく今は相当な燃料噴射の動力で大気圏を飛び出すというのが当たり前になっていますが、反重力が可能になれば気球のようにただゆっくりと大気圏外に浮上していくだけで済みます。摩擦は最小限に止まりかつてスペースシャトルに装着された耐熱板も必要ありません。(帰還時も同様)

無重力圏に達すればあとは反重力を後方に向ければ前進する仕組みです。その後徐々に加速度を増幅させていけば今般の火力燃焼方式と慣性並びに惑星間重力で移動するだけのロケット速度を遥かに上回る最大速度200倍(あくまで理想)にも達する推進力での航行が可能になるでしょう。という事は仮りに火星までの所要時間が現在はおよそ早くて6ヶ月と言う事らしいですが、この反重力技術であれは地上より上昇を始めた時点から火星に降り立つまでがほぼ1日あれば十分なのです。
更に移動空間が宇宙なので機体重量や乗員数などを意識しなくて済むので数千人(画像は客車8機に各500人搭乗で4000人)を一度機に輸送できチケット代は極めてリーズナブル。レストランカー、高度な医療施設、展望ラウンジなどを完備し、また座席圧力を反重力調整する事でエコノミー症候群も抑制されます。
またセキュリティー面では、本機前方1万キロまで到達する障害物感知センサーを機能させて緩やかに回避しつつ速度低下を最小限に抑えます。
航路沿線にはあらかじめ10万キロ間隔で海洋で見かけるようなブイが設置されあらゆる通信システムに対応、スマホやテレビ放送その他データのやり取りが問題なく利用出来るのです。もちろん火星に於いても地球と全く変わらずそれらはリアルタイムで送受信されます。
※こんな未来の時代に今と同じ形式の通信モバイルがあるかは知りませんが。
反重力技術が実現されれば、惑星間移動がスムーズかつ安全になり建設資材の輸送や現地での科学調査、実験、新たな物質の発見と開発が容易になり、そこで生み出された高度な技術が火星で言えばもしかすると数十年内に惑星を取り囲む大気を発生させてオゾン層を作り地球さながらの豊かな星へと再生させる事だって夢ではない筈です。
まだ誰一人『反重力』について研究している話は聞きませんが、最初から諦めているのでしょうか。学者って頭がいいので、しばらくは考えるのですが、特に権威の高い方ほど途中でバカバカしくなると突如反対派に回る傾向があります。「そんなの出来る訳がない!」とばかりに猛反発して他の研究を頓挫させてしまう事もあるとか、ないとか。
この反重力技術を操る事が出来れば上述以外にも色々と活用の場は広がります。自動車が浮くようになり映画『ブレードランナー』的な都市交通システムが成立しますし、住環境の整備から空中都市も実現できます。足の不自由な障害者や高齢者が簡易移動体に座ったまま気軽に何処へでも出かけられます。
地震対策では地面が揺れだすと自動的に建物が浮かんで揺れがおさまるまでしばらくやり過ごし、もしも万が一地盤が傾いた場合でも建屋を水平に保つ土台がせり出すという風になれば実に安心ですよね。大津波の襲来時も上空30メートルほど上昇しあらかじめ用意された高台へと移動する避難計画が可能です。
そのような訳で、是非ともこの『反重力システム』を開発してもらいたいものです。ただそうは言っても不安要因はあります。誰もが歩く事に億劫がりベルト状の重力配分装置の使用が顕著でメタボ人口が急増する恐れも。
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