自動車に新たな居住空間を提案します

車内の新居住空間

今回発生した熊本県を中心とする大地震では甚大なる被害とそこに暮らす人々に多大なる苦痛を今も与え続けています。物資がうまく届かないという問題が各所避難場所で表面化しており、特に年配者にとってはかつて経験したことのない精神的にも体力的にも相当なストレスを伴っていると思われます。

プライベートの確保もままならない避難所内での共同生活はそのような弱者の疲労に更なる拍車をかけます。この避難生活がいつ終わるのか、そして家に帰れるのはいつになるのかは全く予定が立っていない状況です。最近のマイカー保有率も相まって、どの避難区域でもある程度の敷地の広さが確保されている事からいわゆる車中泊をされている方々が多数存在しています。

避暑地のキャンプ場のようにも見えるその光景ですが、今懸念されている事が『エコノミック症候群』という狭い場所で体が殆ど動かせない状態で長時間過ごす事で特に足の血管が圧迫され続けて血栓が起こり、そのドロドロした塊が徐々に剥がれて主要部位で詰まると良く聞く脳梗塞や心筋梗塞の症状を引き起こし死亡に至るというものです。

現実に『エコノミック症候群』と思われる疾患で既に数人が重症であり、それが原因でお亡くなりになった方も本日現時点で2名おられるようです。報道ヘリからの空撮で車中泊の状況がつぶさに見て取れる訳ですが、今後も多くの方々に症状が現れるに違いなく実に心配です。

某テレビ局のリポーターのインタビューに現状を訴え掛けている車中泊の一家族をテレビで観ていて気づいたのですが、年配のご婦人が助手席に座ったままで左足を軽く(気休め程度に)揉む仕草をしていました。揉むのであれば一旦車から出て立ってラジオ体操のような軽いストレッチを行うとか、数十メートルの往復でもいいのでウォーキングするとか、家族で互いにアドバイスるす習慣をつけてもらいたいところです。

死ななくていい人が亡くなるという悲劇は極力無くして欲しいのですが、まず「運動するのが嫌い」な方、大方ご年配者か相当に太っておられるような人に見られる言い草ですが、その生活態度で居ればいずれは自身に降りかかると自覚されていないのでしょう。普段とは環境が全く違う訳なので多少大げさぐらいに考えていた方が無難なんだろうと思います。

ところで内外に関わらず大手自動車メーカーがこれまで開発発売してきた自動車の数々を改めて振り返ってみますと、今回のような車中泊の長期化を考えた上でその状況に適した車はというと意外に少ない事がわかります。とにかく軽自動車が多いという事に加えて車高(天井)の低い乗用車と続く訳ですが、スタイリングや取り回しの良さ、とりわけ軽自動車は狭い道での走行に適しており更に低燃費、税金の安さなど利用者がここ数年急激に増えています。

ただこういった災害が突如発生した場合にどうかというと非常に不利な乗り物と言わざるを得ません。車内は極めて狭く人二人の乗員が精一杯。荷物もろくに積めません。上述の通りこのような車内で寝泊まりすること自体異常とも思えます。なぜこれまで臨機応変に対応できる自動車が世に出てこなかったかというのは、メーカーそれぞれに沢山売るための諸事情があるのでしょうが、買う側にもその責任が伺えます。

「車で寝る?テント持ってけばいいじゃん」「車は小休止する場であっても寝床じゃない」「ダサイだろう、そんなの買わねえよ」「そういう人はデカいワンボックでいいんじゃない?」と、まあ色々買わない理由を言って来たと思うのです。しかしどうでしょう。実際に車中泊を余儀なくされてみればこれは切実極まりない現実として跳ね返ってきました。

今のメーカー技術であれば、格好良くて更に利便性を高めることはお茶の子さいさいではないでしょうか。上図を参考に是非開発して頂ければと今回急遽思いの丈を綴ってみました。因みに私が現在利用している乗用車はホンダのフリードスパイクHVです。3年目の実燃費はおよそ17.8キロ/Lといったところで一般使用でも満タンで500〜600キロは走ります。(高速道利用で遠征だと700キロ越えも当たり前)

天井は高く後部座席を倒すと前後205センチの居住空間が現れ、足を伸ばしてゆったり寝る事が可能です。無理すれば大人3人はイケます。簡易畳を引くと匂いがたまりません。何と言ってもゆとりの空間はのびのび使えるので食事や宿泊時に一杯やるのには最高です。今は四つ折り薄型の低反発マットレスを敷いて取材に出ています。まあ撮影で車中泊する機会が多い事からこの車種に決めた訳ですが、実のところ競うような内容の車が当時も今も他メーカーには一切存在せず選びようがありません。

購入時の価格が220万円強で付随のオプションなどの追加で最終的には260万円ほどに膨れ上がりましたが、これが上等なワンボックス車であれば下位モデルでも400万円ほどになってしまうと思われます。とても私の予算では到底購入は不可のであり現場での細かな取り回しなど乗り心地やデカさは決して有利な条件とは言えません。

維持費も馬鹿にならず、燃費は当然悪くちょっとこすっても修理代は高額を覚悟、ホイールやタイヤだって大きくなれば結構高い、オプション品や社外パーツも高額、税金は倍近くなります。軽自動車が氾濫するという事は多くの人がそんな高くつく車を維持したいと思わないからです。

しかし災害は起こります。各自動車メーカーさん!今の自家用車に是非一工夫をお願いいたします。

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写真家・CGクリエーター:石関ハジメ


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