
昨日、某カメラ情報サイトにソニーから最新カメラの発表が報じられていました。やや大きめの1型センサーを採用し25倍ズームを内蔵、一眼レフ風のボディーデザインで既に発売されているあのRX10 IIの後継機となる『RX10 III』です。(5月20日発売予定)
何と言ってもズーム比とそのF値の明るさが圧巻で、35ミリ換算で広角24〜600ミリ相当、F2.4−4.0というから凄い。600ミリ側で開放F値が4とはまさに驚異的な明るさを誇っています。通常この焦点距離でF4と言えばプロがスポーツなど報道で使用する超高額なレンズな訳で、今なら100万円は下らない筈ですからとてつもないコストパフォーマンス機と言わざるを得ません。
発表直後という事でもちろん撮影レビューをまだ確認出来てはない状況ですが、ソニーの事ですのでそこそこの描写力は保障されているに違いなく、また背面液晶の画素数も上級機並の3型123万画素、EVF(電子ファインダー部)も0.39型約236万ドットの「XGA OLED Tru-Finder」を採用するなど基本性能だけをとっても贅を尽くした仕上がりである事は言うまでもありません。
背面の液晶画面は上下に稼働し撮影条件に左右されない使い勝手も魅力の一つでありレンズ左手側鏡胴部にはフォーカスホールドボタンが設置されカスタマイズも可能という事からそれぞれのシューティングスタイルにマッチした使い方をアシストしてくれます。
更に有効2,010万画素の積層型CMOSセンサー「Exmor RS」を搭載しているのも有難いところです。出来れば長辺6000ピクセルを維持する2400万画素オーバーが理想とは思いますが、ほぼ6Kなので描写力はともかくも基本解像度は十分と言えます。合わせて4K動画の収録が可能であるというのはきっと私にとって最大の利点です。
※解像度は落ちますが最高960fpsのスーパースロー撮影にも対応。
ストックフォトの分野では動画は4Kがいよいよ素材の中核になろうとしている状況であり、デジタルサイネージなど大型表示板が益々巷に溢れる環境も都心を中心に拡大している中で、フルハイビジョンを超える画質が今後更に求められるという率直な感想を持ちます。
何しろ値段が安い。一応現段階ではオープン価格という事から正確な相場の動向が気になりますが、およそ17万円前後になるのではという予想が出ていることを鑑みて、とにかく試しに一台は手に入れてみるのも得策ではないでしょうか。特にストックフォト素材制作に於いてはそこそこ有望でかなり頼れる機材になるのではと感じました。
ただ1kg強の筐体になるのでそこそこの重量になりますが、重い交換レンズを2、3本持って歩くことを考えれば断然スマートであり、速写対応にも事欠かず、体力の温存、街中でもそれほど目立たず、カメラバックは最小サイズで済みます。
私の撮影スタイルの多くはハッとしたら車を止め飛び出してパッと撮って次へと移動の繰り返しが結構頻繁に起こるので、その都度のレンズ交換は億劫な作業であり、実際に経験もしていますが瞬間のチャンスを逃す原因とも成り得ます。通常焦点距離が最大でも200ミリ程度のズームでは諦めていたやや遠目の被写体を強烈な圧縮効果をうまく利用して収める事が手軽になるというのは革命的であり大変喜ばしい限りです。
時代は変わってきているなと実感する今日この頃です。
→SONYプレスリリース記事注意:
4段半という大幅な手ぶれ補正機構を有するRX10 IIIとはいえ長焦点は流石にぶれ易いので、強度のある脚部と雲台の選定及び使用時には更なる気配り工夫が欠かせません。ぶれて全滅では元も子もありませんから。
コメント