今、映画ってどうよ

当時、私がまだ小中学生だった頃、テレビで洋画劇場という番組が盛んで曜日さえ違えど各局で放送していた事を思い出します。アメリカ産のお馴染みの西部劇やカーアクション、ホラーなんかも人気でした。そこには次週の予告にワクワクしていた当時の自分がいました。

その後社会人になって映画はDVDレンタルで借りて観たり近くの映画館で楽しむ程の映画好きだったと記憶しています。ところが最近になって洋画邦画ともに、何だか映画そのものに興味が湧かなくなってしまいました。それはまさに、2009年公開の「2012」を観てからだったと思います。

突如起こった大地震の影響で人類が滅亡の危機にさらされる中、主人公たちを中心とする人々の希望の未来に生き残りを賭けたスーパーパニックアクション巨編です。「CGエフェクトも遂にここまで来たか」と言いたいくらい実物と見まがうばかりの凄まじいリアリティーに目が奪われました。

その後どんな物語が登場してもばかばかしく思えて仕方がないのです。

あの人気大作の「アバター」にしても、まるでインディアン村を襲う残忍で身勝手な騎兵隊の作り替えのような古くさい設定にSFX効果の妙はさて置き感動など覚える筈もありません。

かつて「未知との遭遇」や「ジュラシックパーク」、「ET」「ジョーズ」「シンドラーの手紙」などはあまりにも有名ですが、そんな世界的名作を世に送り出して来た巨匠スティーブンスピルバーグの近作に「戦火の馬」「リンカーン」があります。

何故かパッとせず大ヒットしているとは思えませんし今回のアカデミー賞でもグランプリを逃しています。ご存知スターウォーズシリーズの生みの親ジョージルーカス監督でさえこのところ表舞台に露出される機会が殆どありません。

実は「映画なんて飽きた」という人が増えているのではないかと私は考えています。巷には余りにも多くの映画タイトルが溢れています。ここに来てどれもが似か寄ったシチュエーションやストーリー展開が目立ちCG技術のレベルにも特筆すべき違いは感じられません。

高性能PCや光による高速ネット回線の出現によりハイビジョンクラスの映像をオフライン同様に遜色なく鑑賞出来るようになった影響でしょうか、平日など閑散としたレンタルビデオ店もそうですが、大手映画館の入場者数もこのところ減少していると聞きます。まさに嗜好の分散が顕著に現れた証しです。2012年に人類が滅亡した今、どんな映画で楽しめというのでしょうか。

因に、映画「2012」で絶対に描いてはならないシーンがありましたが、それは一体何でしょう?

答えは、世界の各国で保有する原子力発電所の壊滅シーンです。

もしもこのシーンが挿入されていたならば、大気も海洋も地球の全てが重大な放射能汚染の坩堝と化し、もはや希望の未来など描ける筈がないからです。そもそも大口のスポンサーが真っ先に逃げ出す事でしょう。

あれほどの人気を博した映画です。制作側が強力な反対を押し切って原発事故を含めた真の未来の現実を描き出せていたなら、2011年3月11日に起こったあの福島第一原発による取り返しのつかない最悪の事態は回避出来ていたかも知れません。


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