
今現在、皆さんは撮影機材にどんなカメラを使用しているでしょうか。比較的予算に余裕が持てる環境の方であれば、思いのほか自分好みの高級機材になるのだと思いますが、そうでない多くの方は、まあそこそこの機材になるのでしょう。それでもやはり最低限はこの程度のレベルにしたいと思うのが人の性でもあります。
まずは自分が欲しい道具が優先され次が予算になります。予算をオーバーすれば諦めるか、それとは若干路線を変えて別の価値観を持って選択するという話にもなりますが、それでも欲しいものはどうやっても欲しい訳なので時に借金も覚悟で手に入れている方は少なからず居ると思われます。
今朝フェイスプックをチェックしていると『主に学校行事(幼稚園など含む)の記録には高級機は必要か』という内容の書き込みがあり、そこに寄せる各人のコメントを読むにつれ職業柄も相まって考え方はそれぞれあるもんだと思いました。

プロフェッショナルカメラマンの殆どは『高級機必須』と回答しており、つまり子供の動きは予測しづらい場面が多くとっさの判断でシャッターを切る事が頻繁で、そうなると機材の高機能に頼るところが大きいというのがひとつ。お客さん(子供の親も含む)が観ているのでチンケな機材では失礼(不安にさせる)であるが二つ目。超高級機はその仕事内容にそぐわないと思えど高級機だからこそ、信頼感も手伝って結果大きな利益を生み出している。が続きます。
ちょっと引いて客観視している人の意見に、「撮影目的に適していればそれ以上の機材に拘る必要はない。」という感じも少なからず混じります。私も以前学校アルバム用の年間行事、結婚式場の型もの、スナップ、証明写真、商品撮影、七五三祝いや成人式、お宮参り等々のいわゆるスタジオ写真全般、現場に赴いての各種集合写真など16年間延々と撮ってきた経験がありますが、思い返せば自慢というよりもただただ過酷だったという印象です。
前述の通り確かに子供は予想だにしない動きをする事が多く声掛けしても決してそのようにならない訳なので実に気が抜けない仕事と言えます。コミュニケーション術にも長けている必要があり、一件ちょい慣れしたアマチュアカメラマンが小手先で容易に出来そうに見える分野ですが、自らの力量の無さをいさめ徹底的に打ちのめしてくるキワモノかも知れません。

あえて高級機材ありき云々でいえば、やはり出来る限り良いものを使った方が懸命かなとはある意味私も思います。スナップ撮影では、高速連写にピントの合焦速度、バッテリーの保ちと低温時での安定した電圧供給、カメラやレンズに於いては過酷な条件下での長期間使用に耐えうる頑丈さもあるでしょう。特にレンズの周辺光量の低下や像流れがあったのでは集合写真には使えません。ノイズの少ない画像解像度もそこそこないと高感度による夜間撮影や額装等の大伸ばしの際に困ります。
デメリットがあるとすれば高級機ほどかなりの重量になるという事。重さに加え同じボディーを2台用意すれば費用も倍。レンズの本数しかり安物では全く意味もなく、つまりは儲けが少ない仕事ばかりだと何時まで経っても原価消却出来ない事になり買い替えも勿論厳しくなって来ます。車でいえば無理して買ったベンツから更にベンツへの乗り換えのような状況。
お客さんがあってのもの種なので必要最小限度のラインを突破しておく事はプロとしての当然の設えというところでしょうか。ただ腑に落ちない点として、無理してでも高級機を持ちたがる最大の理由、腕の確かさはさて置き実のところ一般人の前で自慢や見栄を張りたい?プライドのお高い人じゃないのかなとも思いますが。
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