先週の金曜日、富士フイルムからレンジファインダー方式のレンズ交換式デジタルカメラ:XーPro2が発表されました。発売は2月18日という事で早速予約を入れた方も多いのではないでしょうか。ライカMシリーズ張りのその味わいのあるフォルムには撮影行為はともかくもその趣だけをとってもカメラマニアを十分に魅了するものがあります。

スペックを読むに連れその進化に驚きを隠せません。ここに来ていよいよ先を行く他社の性能に肉薄したと私も確信した一台に仕上がっていると感じました。あとは価格ですが、高級ブランドのライカを購入する事を考えればこの性能で初値予想が20万円前後である事は大変喜ばしい限りです。おおよそ5分の1以上の価格差にはなるでしょう。とにかくはソフトウェア等の初期不良がない事を祈りたいと思います。
ただ私が今のストックフォト稼業でこのカメラを購入するかといえば、それは極めてノーに近いです。いくつか理由を挙げるとすればまず大きさと重さです。最近のコンデジからすればやや大ぶりでありレンズ未装着時でほぼ500gという重量はレンズ装着で最低でも7〜800gになり片手持ちでパッと出しのショットには到底向きません。あくまでじっくり構えてシャッターを切るっというスタイルがよく似合う側の渋いカメラだと思いました。
しかしながら多くのユーザーはこんなカメラを待っていたんでしょうからそれはそれで良しとしますが、不満な点をもう一つ。それは背面液晶画面でのアングルの可変が出来ない点です。手を上方にかざしての俯瞰撮影、片やローアングルでまくったり、はたまた自分撮りが出来るほどに取り回しが必要な場面って結構あるのでそれが不可能な訳です。極めてシンプルにしたいという意向も内部ではあったのでしょうけど、いささか残念なところです。
動画モードですがこちらは連続撮影時間が短か過ぎます。確かフルHDの全フレームレートで14分までだったと思いますが、4K撮影ならともかくも今なら30分程度は撮影できて欲しいと思いました。開発理念としてはスティル写真に特化させたかったという事でしょうし、その分静止画における機能向上は達成できたのではないでしょうか。公開されたスペックがその哲学を何よりも物語っています。
さてここからですが、私がちょっと気になっているカメラにソニーが最近出したコンパクトデジタル一眼のα5100というものがありますがご存知でしょうか。このカメラは5000番の後継機とされその多くが刷新されており、私にとってはストックフォトへの利用価値として比較的適した機材ではないかと現時点ではそう考えています。

何よりこの小ささでレンズ交換が可能でありセンサーに何とAPSーCを採用、2470万画素というのですから驚きです。また上述した背面液晶パネルも上方にスイングしてくれるのでローアングル良し自分撮り良しで、更にカメラを逆さに構える工夫で上方からの撮影にも寄与します。
動画撮影はさすがに4K記録はできませんが、それでもフルHD60P(50M)が使えますからより滑らかに再現可能という訳です。一コマあたりの解像度が高いということは編集時の劣化が軽減されるので素材として十分メリットがあるのです。また軽量ということは簡易的かつ安価なスタビライザーが気軽に活用できるのも嬉しい条件の一つです。
今私が所持しているスタビライザーが800gを越えるとバランスが取れず全く使い物になりません。かといってその上の製品では突然高額になってしまうので利用頻度を考えると投資に難色を示すのも当然です。スタビライザー上でα5100を使う場合、よっぽどの長玉装着時でなければ比較的軽快に扱える撮影機材ではないでしょうか。
上部のダイヤルが排除されるなど多少のマイナス点はあるものの売値の方は結構下がってきているようで、確か価格ドットコムの情報によるとブラックが標準ズームキットで¥58000(1月18日現在)だそうです。フジの新型の20万円を考えればかなりのお値打ち品かと思うのですが皆さんはどうお考えになりますか?
決してソニーの回し者ではありません。
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