今日の報道で、俳優の今井雅之さん(54歳)が今日未明に都内の病院で大腸癌のため死去された事を知りました。テレビや映画、時にはバラエティー番組でもお馴染みの有名人でしたので、私も相当前からよく知る一人です。
病名が大腸癌と聞き、正直人ごとではないと感じ妙に気になったので今回自身のプライベートも交えて書いてみようと思います。実は私は以前2回続けて大腸ポリープ切除の施術を受けた経験があります。皆さんも当然ご存知と思いますが、地元自治体が行っている年に一度の定期検診というのがあって、概ね7月頃でしょうか、私も一応真面目に毎年欠かさず受けてきました。
実は45歳になった頃、お恥ずかしながらあそこの睾丸(金玉)辺りに妙な痛みを感じるようになり、幾分かのシコリも感じたので、もしかして前立腺癌かもしれないと早速近くの県立病院で診てもらう事にしました。運がいい事に特に異常はないと言う事でした。その後痛みも無くなって何事もなかったように回復しホッとした事を思い出します。
血液検査やエコーなど専門的な診察が初めてだったせいか、妙な安堵感といいますか、むしろ健康である喜びというものを強く抱くようになり、それが契機となって定期検診を受ける切っ掛けとなりました。その後数年は何事もなく過ごしてきた訳ですが、4年前の検診で試しに検査してみようとふと思い立ち大腸検査を希望して早速予約を入れました。
胃がん検査と大腸検査は別途予約を取ってあらかじめ日取りを決めて検査受付となるので事前に連絡が必要で、大腸検査については予約時に保健センターで検査容器を手渡され当日持参し検査に回す仕組みになっており、結果は通常の検診結果表に一緒に記載されおよそ1ヶ月後に届きます。
早速届いた検査結果を見てびっくり。大腸に異常ありと記載され、専門医において再検査が必要とありました。不安を抱えつつ近くの町医者に行くと早速内視鏡による大腸検査の予約取りです。数日後改めて同医院を訪れて、まず最初に美味くもない2リットルの検査液を2時間かけて飲まされます。午後になっていよいよ検査開始なのですが、スコープはお尻の穴から差し込んでぐるぐると大腸をかき回しながら小腸の直前まで進んでいきます。途中下痢の時にキュ〜っとくるあの腹痛が何度かありましたが検査は30分弱で無事終了。
後日の診察で医師から大腸ポリープと診断され、更に悪性の可能性もあるので大きな病院で施術が必要である事を告げられました。すぐさま紹介状を書いてもらって自宅から少し離れた国立病院へ向かいました。
専門医からも同様に悪性の可能性大という事を言われ2ヶ月後の予約で検査時と同じ内視鏡によるポリープ切除を行いました。取り出された検体はやはり悪性(癌)だったようなのですが、幸運にも大腸への進入は無くまさに九死に一生を得た形です。もしもあと1年放置していたなら間違い無く大腸癌になっていただろうと主治医に脅かされ、これを切っ掛けに毎年検査せざるを得なくなった訳です。
次の検査でも再びポリープが見つかりましたが、施術の結果こちらは良性でした。その後ポリープは見つかっていませんが、今年の10月に恒例の検査を控えています。果たしてどうでしょうか。
因みに、私は事前に某がん保険に加入していたので相当安く済みました。
亡くなられた俳優の今井さんの大腸癌がどのような経緯で派生したのかは定かではありませんが、いずれにせよもっと早めに検査か何かを施していたならばこんな悲しい結末にはなっていなかったかも知れないと、他人とはいえ残念でなりません。
俳優もそうですが、とかく有名タレントや各業界のトッププレーヤー、ストレス続きの忙しいサラリーマンなどはまとまった休みが取りにくい面があり、特にリーダー格になるとそこらじゅう飛び回るハードな毎日を過ごしていると思われます。今の時代はたった一度のキャンセルで突然干されてしまう事も時としてある事から本人も「検診?まだいいや」に成りがちで、面倒ぐさがってなかなか検査に前向きになれないかも知れません。
少しぐらい体調が優れなくとも無理して大事な仕事を優先せざるを得ず、最寄りの薬局で栄養ドリンクやら痛み止め、風邪、腹痛等の飲み薬の服用で一時しのぎするケースは日常茶飯事ではないでしょうか。また、テレビの通販番組を鵜呑みにしての明確な効き目も定かでないサプリメントの購入は勿論、内科医に軽く診てもらう程度では気づきにくい悪疾患もあります。
一人の俳優の今回の死を教訓とし、年に一度の定期検診を受けるよう心がけては如何でしょうか。何よりも健康が一番です。「いいんだ、こんな世の中いつ死んだって。」と言いながらビールジョッキを片手に焼肉店・焼き鳥屋で毎晩のようにどんちゃん騒ぎし、過剰な炭水化物の摂取を繰り返しているうち、そのうち後ろからそっと死神が、あなたの肩を叩くのです。その後で「死にたくない!苦しい!痛いよ〜、東京五輪観れね〜のかよ!」と叫んだところで、既に手遅れなのです。
定期検診なんてちょっくら終わります。怖いものではないのでご安心を。
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