老人とストックフォト

心情・伝えるべき何か


いつの間にか還暦>
以前の有名な洋画にヘミングウェイ原作『老人と海』がありましたがご存知でしょうか。小舟で沖まで出てカジキを仕留めたのはいいのですがその後帰路の最中そんな船べりにくくり付けたカジキ(獲物)を嗅ぎつけた巨大サメとの決死の死闘を繰り広げるお話です。結局尾っぽを残して殆どをサメに奪われるも無事に帰港した哀れな老人の何とも言い難いラストが印象的な作品となりました。

当時の人間社会の有り様をサメとの戦いに重ねてたところが意味深い訳ですが、その後のスピルバーグ作品『激突』や『ジョーズ』に繋がっているようにも感じます。生死を賭けたそんな戦いは合わせて『孤独』との戦いでもあり、また何としても勝ち取ろうとする崖っぷちに置かれた執念に満ちています。つまりはそんな状況が同様にひしひしと身に迫るストックフォト稼業もその境遇の一つではないかと感じたので少し綴ってみます。

実は私、今年で還暦(60歳)を迎えるいわゆる初老に当たります。中年と言うにはもはやおこがましい訳ですが、なんだかんだとこの10年があっという間に過ぎた感は否めません。平成不況と言われて久しい中令和へと改元して尚そのデフレマインドが解消される訳もなく、実際に毎月厳しい売り上げに嘆く日々が相変わらず続いています。


当てにならない公的年金>
ストックフォトといえば特に年齢制限やプロアマ垣根規制は存在しませんので好きなら死ぬ直前までエネルギッシュに打ち込める誠にありがたい職業と言えばそれまでです。ここ最近政府が提唱する『働き方改革』は年金支給年齢を70歳以降を設定議論の要に据えつつ国民に生涯労働を強いる方策に舵を切っています。

受給が遅れればそれまでの高齢労働の無理がたたって身体を痛め早期に亡くなる人が続出。そんな方々が多ければ多いほど支給額が減らせるので今や福祉にかかる国費の制御には相当な貢献になるのでしょうが、「これまで収めた積立は何だったのか」と途方にくれる自身が横たわる病室の光景が目に浮かびます。

私自身、確かに現状ストックフォトで更に食って行くのは大変ですがそれでもこの先の年金が当てにならないのであればそこはより積極的にストックフォトに関わらざるを得ないという結論になります。日ごろ思うことに非正規労働がありますがシニアクラスでもそこそこ8時間フルもしくは肉体労働良しなら職は結構ありますので耐えて給料が月15〜20万円あたりで満足できるのであればそれはそれでいいでしょう。しかし新労働法施行により3年ごとに仕事を変える必要があってその次の業務が何になるのかどうなるのか、はたまた年齢の不一致や持病を盾に「もう結構」と仕事の継続がある時点から出来なくなるケースも少なからず考えられます。

最近の高齢者ドライバーによる悲惨な事故続発もそうですが会社としては作業現場で重大事故の損失はなるべく避けたい筈なので70歳にもなったらもはやお払い箱状態と覚悟するしかありません。となると年金額が微々でさてあと十数年間をどうやって食い凌げと言うのか。自営退職金無しの60歳を機にえらく不安にかられる今日この頃です。


ストックフォトもひとつの保険>
それではそんなストックフォト稼業が何歳まで可能なのかというとそれはその選んだテーマ及びセンスと技量に寄るところは大きいですし、絶えず変化するビジュアル創作の品質向上意欲は欠かせないでしょう。勿論ですが若い連中は怒涛のごとく続々参入してきますしその中で頭角を維持し続けるのは至難です。とにかくその都度常に力量が計られて結果良しとなる訳なので脳みその衰えはご法度、若い感覚こそがその生命線に他なりません。

いずれは少なからず老人性痴呆に苛まれ自動車運転で遠方取材が出来なくなるどころか日々進化するネットやパソコン周辺の扱いについても困惑の度が深まる確率は高いです。さてそんな不幸な日が来ないことを祈るとともに脳の活性化に於いて日頃の食生活と運動何より大病抑制に気をはらい決して挑戦を諦めない、その心持ちあっての良き未来が続いていくのだろうと信じます。

聞くところの著名な写真家さんなど比較的ご高齢でも元気に活躍される方が居られるようですがとにかく酒が好きで仕事柄夜更かし茶飯事らしいので健康かどうかは知りません。そこそこ稼げて本人は幸せなんだと思いますが正直後ろが詰まっているのも事実です。これを世間では『老害』と呼びます。若い皆さんにとってしばらくは私も当然その一人になるんでしょうね。

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